本『逮捕されるまで』感想(究極のサバイバルを映画化)

近所の本屋を2箇所見たが売っていなかった。店員に聞くと『注文しても入ってこない』そうで、ネット通販で買った。本の大まかな話しはリンゼイさんの事件後、逃走したところから捕まるまでの本人の執筆。購入した理由は、この究極のサバイバルに興味があったから。罪の意識を持ちながら、警察に追われ、お金も5万円くらい、持ち物もなく、頼れる人もいない。そんな状態でよく2年7ヶ月も逃げられたものだと興味があった。

読み出してすぐに文章の単調さにがっかりする。・・・した・・・だった。と次々に書かれるが、その時何を考え、どんな目的でそうしたのかの表現がいまひとつピンとこない。しかしよく考えてみると、これが『物書き』ではない彼のそのまんまの表現力なのだろう。当然、人気小説家の小説のようにきれいに書かれていない文章。その文章に彼の人格が出ているようで妙にリアリティを感じた。

この本の帯に『映画化決定!』とあったけど、どういう映画になるんだろ。みんな結末は知ってるわけで、捕まるまでに感動するとかそういう山場はないから作るのも難しい映画になると思う。自分だったら、スリリングな逃亡生活の中で、元々あった罪悪感が周りの人の優しさに触れるとさらに罪悪感が増して行き、最後は捕まって本人もほっとする。そんな作りにするかな。なんて考えている今日この頃。

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