暗く重い映画かと思ったけどそうでもない。人間愛か法律かというようなヒューマンドラマ。物語は川崎協同病院事件(wiki)をベースとしている。
もし自分が回復の見込みの無い病気で、意識もなく人工呼吸器などで、ただ生きているだけの状態ならば尊厳死を選ぶはず。その場合の決定は信頼する医師に一任したい。この一任はその医師の判断ミスや治療ミスをも含めての一任。つまりもしその医師に間違いがあったとしても仕方がない。罪も責任も問わない一任にしたい。もしこの決定を多くの人、つまり家族や多くの医師の話し合いで決めるとしたら、なかなか決まらないのは簡単に想像できる。誰かが責任を取る方法だとさらに決まらない。病院に限らず、多くの組織でも見られるように多人数で話し合いをした場合の決定は「組織を守ること」や「安全で無難な方法」になることが多く、本来の目的(この場合は患者の希望)は後回しにされ、誰も責任を問われない決定になってしまうことが多い。だからそんな決定を待つのより、間違いがあったとしても信頼する医師に任せたい。この映画の患者もそう思ったのかな。なんて思った今日この頃。
映画「終の信託」感想(川崎協同病院事件)
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