危険なナショナリズムと暴力の連鎖


———–<今日のニュース>———-
<ビンラディン容疑者殺害>「9・11」遺族、テロ根絶誓う
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110502-00000105-mai-int

オバマ米大統領が1日夜(日本時間2日午後)に発表した国際テロ組織アルカイダの最高指導者、ウサマ・ビンラディン容疑者(54)の死。世界中にテロの恐怖を広げた「9・11」から10年近くたつ。首謀者とされる人物はいなくなっても、遺族が心に区切りをつけることは難しく、報復を心配する声も出る。テロや戦争のない日々は訪れるのか。世界各地の反応もさまざまだった。【太田誠一、ニューヨーク山科武司、カイロ斎藤義彦】・・・

———–<今日のニュース 終了>———-
テレビのニュース番組でアメリカの若者がUSA!USA!と叫んでいる。これはアメフトや野球の試合で叫んでいるわけではない。上のニュースを受けて叫んでいるのである。
これを見て、え?と思ったのは自分だけではないはず。
たしかビンラディン氏は容疑者、本来なら捕まえて裁判を受けさせるのが妥当なところ。それを軍隊で奇襲攻撃して殺人ってこれは戦争でしょ。アメリカは正義の行使とか言ってるけど、仮にそれが本当に正義だとしてもそれを判断するのが一方の当事者ってのはおかしい。誰が見てもこれは報復な訳で、仮に報復が正義だとしても合法ではないはず。報復を許すと、暴力の連鎖は永遠に続くことになる。その連鎖を止めるのも暴力だとすると結局は強い国が正義になるわけ。国民が自分の国を誇らしく思うのは良いとしても、この報復行為を賞賛するのはどうかと。例えば日本が広島に原爆を落とされた仕返しに、誰かがアメリカの国内で原爆を爆発させたとしよう。それを日本国内の若者が日本!日本!と叫んだら、それはマズいだろ。
今回のことで、今度はアルカイダ側の報復としてテロが起きないことを願っています。